【奈良】下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)

奈良県北部、京都府南部地域に位置する高の原中央病院では、下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)によって引き起こされる足の病気を対象とした、専門的な治療を行っています

下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)ってどんな病気?

   

下肢閉塞性動脈疾患(※1)は糖尿病や高血圧、 脂質異常症(コレステロール)や喫煙、維持透析等によって引き起こされる動脈硬化(血管の老化)により、動脈血管が狭くなったり詰まってしまったりして、足への血流が悪くなり、以下のような症状が出る病気です。

  1. 歩いたら足が痛い、重だるい感じがする、あるいはしびれるけど休んだら楽になる
  2. ふくらはぎのこむら返りをよく起こす
  3. じっとしてても足がジンジンして痛い、痛くて眠れない
  4. 足が異常に冷たい、冷たくて眠れない
  5. 足の傷がなかなか治らない 腫れあがっていたり黒ずんでたりする

※1 下肢閉塞性動脈疾患 LEAD(リード: lower extremity artery disease)は、ASO(えーえすおー: arteriosclerosis obliterans)とも呼ばれ、末梢動脈疾患 PAD(パッド:peripheral arterial (artery) disease)の中に含まれる疾患です。

下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)ってどうやって調べるの?


  

ABI (足関節・上腕 血圧比)

両腕と両足の血圧を測って、足の血圧の方が低ければ血流が悪くなっていることが予想されます

下肢動脈エコー(超音波)

ゼリーをつけて足の表面から超音波を使って血管が狭くなったり、詰まっていたりしないか観察します

造影CT

造影剤という血管をわかりやすくする薬を使って放射線で写真を撮ります

MRI

強力な磁石と電磁波を使って写真を撮ります

これらの検査で足の血管が悪そうであれば、カテーテル検査(後述)を行います。

下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)ってなんで治した方がいいの?

足の血流が悪いということは、 足に酸素と栄養が届いていないということです。

例えば最初は小さな傷が出来ただけだったとしても、そこに酸素と栄養が届かなければ・・・
小さな傷だと油断していると、広がって最終的に足を切断しないといけないこともあります。

下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)ってどうやって治すの?

閉塞性下肢動脈硬化症の状態が早いうちであれば、運動(リハビリテーション)を行うことで歩ける距離が増えたり、お薬を飲んで頂いてこれ以上悪くならないような治療をします。
しかし病気の状態が悪くなると、狭くなったり詰まっているところを物理的に血を流してあげないと良くなりません。
物理的に血を流してあげる方法としては以下の2つがあります。

  1. カテーテル検査・治療


手首や足の付け根の血管にマジックペンの先くらいの管 (約1.3mm~2.5mm程度)を入れて、目的の血管だけに造影剤を流して、狭くなっていたり詰まったりしているか見た目ではっきりします。その血管にワイヤー(柔らかい針金)を通して、 バルーン(風船)を膨らませて血管の中を広げて道を作って血を流してあげます。

  1. バイパス手術


血管が狭くなったり詰まっているところをスキップして、人工血管や自分の血管をつなぎ合わせて、足の先まで血を流してあげる手術です

下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)の治療

閉塞性下肢動脈硬化症のカテーテル治療は局所麻酔で行い、入院期間は通常数日で、治療の翌日から通常通り動くことができます。
一方でバイパス手術は全身麻酔で入院期間は数週間~数ヶ月程度と長めですが、カテーテル治療と比べると長持ちする傾向にあります。
それぞれの治療にメリットとデメリットがあり、それぞれの状態に合わせて最適な治療を御提案させて頂きます。

奈良で下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)の治療をお考えなら

昔より歩けなくなったなぁ、年をとったからなぁ・・・
本当にそうでしょうか?

もしかしたら閉塞性下肢動脈硬化症のような血管の病気かもしれません。

思ったように歩けない、足が冷たくて眠れない、傷が治らなくてずっと痛い、等は日常生活を送る上でとてつもないストレスだと思われます。
当院には内科的治療(薬物治療・カテーテル治療)、外科的治療(バイパス手術)、リハビリテーションの専門家が揃い、それぞれの状態に合わせた適切な治療を総合的にご提案することができます。

悩んでいた症状は実は足の血管病だった、ということがあるかもしれません。
もしかしたらそうかも・・・と思われればご相談ください。

井上先生